| アメリカ・ドル <USD> | ユーロ <EUR> | イギリス・ポンド <GBP> |
| オーストラリア・ドル <AUD> | ニュージーランド・ドル <NZD> | カナダ・ドル <CAD> |
| スイス・フラン <CHF> | 南アフリカ・ランド <ZAR> |
世界中で、もっとも有名で、もっとも信用されている通貨、それがアメリカ・ドル<USD>です。
使用許諾 : アメリカ造幣局
アメリカ・ドルは現在の国際金融市場において基軸通貨としての役割を担っています。
基軸通貨の定義は「国際間の交換手段および価値貯蔵手段として信認され、国際決済および対外支払い準備のために利用される通貨」などとされていますが、簡単に言えば貿易の決済に広く使われ、国の外貨準備金として使用される通貨ということです。
最近では、一部の外貨準備がユーロなどに置き換えられる動きが出てきていますが、IMF(国際通貨基金) の調べによれば2004年時点で、世界の外貨準備金の65.9%をアメリカ・ドルが占めています。
一般的に基軸通貨の条件として
(1)通貨価値が安定していること
(2)世界経済に占める経済力が大きく、貿易量も多いこと
(3)金融市場が発達していること
などが挙げられますが、特に(2)と(3)の観点からはアメリカ・ドルの地位は当面揺らぐことはない物と考えられます。
外国為替市場においても、アメリカ・ドルは特別な存在です。
基軸通貨であるドルは、当然のごとく外為市場においては常にその中心的存在です。
外為市場の大元である銀行間の取引では、基本的な取引はアメリカ・ドル対他通貨で行われています。そして単に直物の円と言えば(spot yenと言います)アメリカ・ドル対円のことを指します。一部の例外(英ポンド、豪ドルなど)を除き、外為市場でのレートは1ドル=115円のようにドルが基準になっています。
BIS(国際決済銀行)の調べによれば、為替取引の96%が対ドルで行われています。
外為証拠金取引では、日本のお客様が対象なので米ドル/円、ユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円などのように○○/円という組み合わせがたくさんあります。
しかし銀行間市場では、対円の市場は米ドル/円とユーロ/円の2つしかありません。
基本的な通貨の組み合わせは<ドル対○○>で、それ以外の通貨間の取引をするときは、ドルを仲介にして行うのです。

これは単に例えばドル・円やポンド・ドルといった取引が多いだけでなく、例えばイギリス・ポンド対円などを皆さんが取引したとき、銀行がそれをポンド・ドルとドル・円の2つの取引に分けて市場につなぐ場合が多いことも原因なのです。
ユーロの特殊性
使用許諾 : 駐日欧州連合代表部
世界のほとんどの通貨は、それぞれ単一の国で制定され、その国の中央銀行が発行しています。
地域的、経済的に規模の小さい国の場合は関係の深い国の通貨(米ドルなど)を使用している例もあります。
ところが、ユーロという通貨は、ドイツ・フランスなどのヨーロッパの大国を含む12カ国以上が共通の通貨として採用しています。
現在のユーロ使用国は以下の通りです。

| ユーロ参加国 | ユーロ使用国 |
|---|---|
| アイルランド | モナコ公国 |
| イタリア | サンマリノ共和国 |
| オランダ | バチカン市国 |
| オーストリア | |
| ギリシャ | アンドラ公国 |
| スペイン | コソボ自治州 |
| ドイツ | (セルビア・モンテネグロ) |
| フランス | モンテネグロ共和国 |
| フィンランド | |
| ベルギー | |
| ポルトガル | |
| ルクセンブルグ |
ユーロを使う国々
ドイツ・フランスなどの12カ国はマーストリヒト条約(後述)を批准した正式なユーロ参加国です。
ユーロ使用国はちょっと違っています。
まず、上の3カ国ですが、それぞれ独立国ではあるものの、モナコはフランスの、バチカンとサンマリノはイタリアの中にある小さな国々です。
ユーロ導入以前はモナコではフランス・フラン、あとの2国ではイタリア・リラと等価のバチカン・リラとサンマリノ・リラが使われていました。
アンドラはフランスとスペイン国境のピレネー山脈にあり、歴史的な経緯から、フランス・フランとスペイン・ペセタを使用していました。
セルビア・モンテネグロのコソボ自治区とモンテネグロ共和国は、ドイツ・マルクを使用していました。
ユーロ導入でそれらの通貨が無くなり、それぞれの国と条約を結んでユーロを使用するようになったのです。
EUとユーロ

EUは、20世紀に2度の大きな戦争を経験したヨーロッパが、二度とそのような事がないように、自由・民主主義・基本的人権の尊重・法の支配といった基本理念をヨーロッパに定着させようと設立されました。
そして、域内での人・物・サービス・資本の行き来が自由に行える一体となったヨーロッパの建設を目標としました。
その統合の第一段階として、経済分野での統合を行っており、そのひとつの成果として1999年に共通通貨ユーロが導入されました。
ユーロという地域通貨の導入は、参加する国々の人口、経済の規模の点で歴史上にないスケールの物なのです。
イギリス経済

イギリスはアメリカ、日本、ドイツに次ぐ世界第4位のGDPを誇っています。
貿易収支・財政収支などは赤字ですが、経済は内需を中心に堅調な成長を続けていす。
またここ数年2%台と先進国中で最も低い失業率を実現しています。
その結果、アメリカ・カナダなどと同じく最上級の格付けを維持しています。
ポンド?

イギリスの通貨はスターリング・ポンド(Pound)です。しかし…ポンドは重さの単位ではなかったでしょうか?
実は語源は同じです(1ポンド=453.6g)。イギリスではもともと重さの単位としてポンドが使われていました。ではなぜ、重さとお金の単位が同じ呼び方になったのでしょうか。
イギリスは1816年まで銀本位制を採用していました。その当時1ポンドの重さの銀から240枚のペニー銀貨を作っていました(*)。そこで240ペニーを1ポンドと呼ぶようになりました。
銀本位制はやがて廃止されましたが、その後もポンドという名前がお金の単位として残ったのです。
またスターリングという言葉はスターリング・シルバー(銀92.5%+銅7.5%の合金)からきていて、92.5%というのは銀貨の法定純度で、やはり銀本位制時代の名残と言えます。

ではポンドの記号がPではなく何故【£】なのでしょう。
そもそもポンドという重さの単位は、古代ローマのリブラ・ポンドゥス(Libra Pondus)(Libra=秤、Pondus=重さ)という言葉からきています。その頭文字のLに天秤ばかりの棒を組み合わせた物が£のマークとなりました。
1ポンド=20シリング=240ペンス
古代ローマ時代には1リブラ・ポンドゥスの銀から240枚のデナリウス銀貨が作られていました。
これに倣うかたちで、イギリスでは1ポンドの銀塊から240枚の1ペニー銀貨を作ったのです。
また同じく古代ローマ時代に、12デナリウスと等価のソリデゥスという通貨があったので、イギリスでもシリングという単位がありました。
このように、イギリスの通貨にはいろいろな面で2000年以上前の古代ローマの影響が残っていました。
しかしこれらの複雑な通貨の体系は、海外の人々に 分かりにくいのと、計算がしにくい為、1971年2月13日からは1ポンド100ペンス(ペニーの複数形)に変更されました。
オージー
使用許諾 : RBA
オージービーフなどという時によく使われる「オーストラリアの」という意味の英語(口語)ですが、為替市場関係者の間では「オージーダラー」という言い方や、略して単にオージーといえばオーストラリアドルの事を指します。外為市場では対米ドルの相場が基本ですので、e-kawaseで扱っているのは「オージー円」となります。
紙幣のない国
オーストラリアの5ドル札です。
でもこれは紙幣ではありません。「じゃなに?お札でしょ?」と思われたでしょう。
そうです、確かにお札なんですが、実は紙で出来ているのではないんです。
では何で出来ているかと言いますとプラスティックなんです。
オーストラリアはこの5ドル札を92年に発行してから、順次紙幣からプラスティック札に切り替え、96年からはすべてのお札がプラスティック製になっています。
従来の紙幣よりも偽造しにくく、清潔で、水にも強くなっています。
またよりカラフルな色使いも可能です。
一般的な紙幣の約4倍の耐久性を持つ一方リサイクルも容易で、より環境にやさしい現代的なお札と言えます。
オーストラリアの元首
上の5ドル札ですが、真ん中の女性にお気付きでしょうか?
エリザベス2世英女王です。オーストラリアは1901年に州連邦国家として独立するまではイギリスの植民地でした。
現在でも英連邦の一員として、その国家元首は英連邦の元首でもあるエリザベス2世オーストラリア女王です。
日本とオーストラリア
オーストラリアはその広大な国土、豊富な資源に比べ国内の市場が小規模なことから、企業が自社製品・サービスの提供先として、海外の市場を重要視しています。
日本との貿易関係は大変に緊密で、現在オーストラリアの全輸出の約20%が日本向けとなっており、オーストラリアと日本は重要な貿易パートナーなのです。
ニュージーランド・ドル

ニュージーランドの通貨はドルです。NZDまたはNZ$と記されます。外国為替市場では<キーウィー>の愛称で親しまれています。ここ数年、その金利の高さで個人投資家に人気の通貨となりました。
英連邦の加盟国であることから、20ドル紙幣には元首であるエリザベス女王が描かれています。
紙幣は、材料に紙ではなくポリマー(樹脂)を使用しています。お隣のオーストラリアのドルと同じなのです。しかもなんと製造しているのはオーストラリアのNote Printing Australia社でオーストラリア・ドルを作っている会社そのものです。お札が輸入品というのはちょっと変な感じです。
ちなみにこのポリマー製のお札は、現在世界18カ国(シンガポール、クェート、タイ、マレーシアなど)に輸出され使われています。このポリマー製のお札は、その丈夫なこと、偽造がしにくいこと、長持ちしてリサイクル可能で環境にやさしいことなどが理由で世界にひろまりつつあるようです。
キーウィーとは?

NZ$は市場関係者からキーウィーと呼ばれていますが、この愛称は皆さん良くご存知のニュージーランドの果物からそう呼ばれている・・・のではありません。
ニュージーランドにしか生息しない、飛べない鳥がいます。大きさはにわとりくらい。
大きなくちばしが特徴で夜行性のため日中は隠れていて、夜になると餌を探して動きます。
この鳥が「キーウィー」と口笛のような声で鳴くため、ニュージーランドの先住民であるマオリから「キーウィー」と名付けられました。キーウィーはニュージーランドの国鳥で、ニュージーランド人を指すニックネームにもなっています。この名前から金融市場ではニュージーランド・ドルのことをキーウィー或いはキーウィー・ダラーと呼ぶのです。20セント硬貨の裏にはそのキーウィーが描かれています。ちなみにキーウィー・フルーツはその形がキーウィー(鳥)の姿 に似ていることからその名前が付いたそうです。
キーウィーは代表的な高金利通貨です。従って、金利動向が値動きに与える影響が大きな通貨です。また、海外からの投資資金がその高金利を求めて集まってくる側面がありますので、他の市場(商品市場、株式市場など)の動きに比較的影響されやすい通貨でもあります。
スワップ狙いの時は、レバレッジを適切な範囲にコントロールして収益をあげてください。
カナダ経済の特徴
カナダはG7各国の中でも健全な財政状況を誇り、アメリカ、イギリス、ドイツなどと同じくAAA(最上級)(S&P)の格付けを得ています。日本は2段階下のAAです。この格付は、それぞれの国の政府の債務に対する信用力を評価したもので、機関投資家などが債券などを購入する際に参考にします。
| 格付け | 国 | 通貨 |
|---|---|---|
| AAA | アメリカ | 米ドル |
| イギリス | ポンド | |
| ドイツ | ユーロ | |
| オーストラリア | 豪ドル | |
| カナダ | 加ドル | |
| AA+ | スペイン | ユーロ |
| ベルギー | ユーロ | |
| AA | イタリア | ユーロ |
| AA- | 日本 | 円 |
カナダは天然資源が豊富

カナダは豊富な天然資源に恵まれていて、1997年の世界銀行による評価では、カナダは天然資源埋蔵量で世界第3位にランキングされています。
特に石油、天然ガス、石炭、ウランなどのエネルギー資源に恵まれ、生産大国であると同時に、輸出国でもあります。貿易相手国第一位の米国に、石油、天然ガス、電力を大量に輸出しています。
このようにカナダは豊富な天然資源に恵まれ、財政・貿易両収支黒字で、教育水準も高く、治安の良い、優等生的な国です。
その通貨であるカナダドルも、そういった国としての基礎的条件(ファンダメンタルズ)の良さに加え、このところの商品・資源相場の上昇傾向にも支えられ堅調に推移しています。
ケベック独立問題
カナダには他の先進各国とはちょっと違った、意外な注意点がひとつあります。それは「ケベック独立問題」です。
もともとカナダは、イギリス、フランス両国の植民地でしたが、18世紀、英仏戦争の結果、それまでのフランス領がイギリスに譲り渡されました。
しかしその後も、旧フランス領のケベック州では唯一の公用語としてフランス語が用いられる(他の地域の公用語は英語)など独自の文化や歴史を持っています。
1980年、1995年と過去に2度、ケベックのカナダからの独立の是非を問う州民投票が行われましたが、2度とも独立は支持されませんでした。しかしながら1995年の投票結果はなんと50.6%対49.4%という僅差であり、独立支持派は、15年待たずに早急な再投票を目指しています。今後このケベック独立運動が大きくクローズアップされると、政治的安定の欠如という事でカナダドルにとってマイナスの材料となる可能性がありますので注意してください。
西ヨーロッパの小さな国、スイス
スイスは、西ヨーロッパの中心部に位置し、フランス・ドイツ・イタリア・オーストリアに囲まれています。九州とほぼ同じ面積の比較的小さな国です。人口は約750万人で愛知県より少し多い程度です。
26の州から構成され、歴史的、地理的な理由から様々な言語が使用されていて、公用語だけでも、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4つがあります。
大多数の国民が自国語の他に英語が話せるそうです。
違う言語圏のスイス人同士が話しをするときに、かつてはフランス語を使っていましたが、最近は英語を使うことも多いとか。スイスでは3〜4種類以上の言語を使いこなす人も多いそうで、英語もなかなか使えない日本人から見るとうらやましい限りです。
スイス・フラン

スイス・フランの通貨記号はCHFです。たまにSFRという書き方も見ますが、正式な表記はCHFです。これは何を意味しているのでしょう?Confoederatio Helvetia Francの頭文字をとったもので、スイス連邦フランという意味です。(Confoederatio は連邦の意味、Helvetia は古い言葉でスイスを表します)
永世中立国
ヨーロッパでは、ユーロの項でご紹介しましたように、統一通貨ユーロが誕生し、スイスの周りも全てユーロ使用国となっています。
ユーロの使用はEU加盟国の義務(例外はあります)ですが、スイスではEU加盟交渉開始の国民投票を2001年に行い、76.8%の否認票でユーロの使用を否決しています。
永世中立国で知られる国民性や、スイス・フランに対する信認が厚いことから、EUに加盟してユーロを使用する必然性を感じていないためです。
有事のドル買いは古い?
スイス・フランには国際紛争などがあったときの逃避通貨としての役割があります。
世界の金融市場には、巨額の投資・投機資金が、次の投資先を探して動き回っています。
紛争のような、予測しにくいリスクが発生すると、そういった資金は一番安全と思われるところに避難しようとします。
歴史的には『有事のドル買い』といって、紛争などが起こるとアメリカ・ドルが買われていました。
それは、アメリカが西側随一の超大国で、紛争が起こったときは基軸通貨であるドルにしておけば安心、と考えられていたからです。
ところがこの10数年、そのアメリカが紛争の当事者となっている場合が多くなっています。
しかも以前のように軍事力で何でも解決できる時代ではありません。投資家は紛争当事国の通貨は買いにくいと考え、『有事のドル買い』ということになりにくくなっています。
そんなときにドルからの資金の避難先として、アメリカと外交政策的に一線を画しているヨーロッパの通貨、その中でも永世中立国であり、紛争に参加しないスイスの通貨フランが選ばれることが多くなっています。
南アフリカ

南アフリカ共和国は、アフリカ大陸の最南端に位置します。
オーストラリア、ニュージーランド、カナダなどと同様、イギリス連邦に所属しています。
日本の約3.2倍の国土に、約4500万人の人々が住んでいます。英語、アフリカーンス語、などの11の言語が公用語となっています。国民の約80%がキリスト教徒です。
南アフリカ経済は、19世紀後半にダイヤモンド、金が発見されて以降、鉱業主導で成長し、これによって蓄積された資本を原資として製造業及び金融業が発展していましたが、最近はかつての主力産業であった鉱業(1990年の対GDP比9.7%)の比率が減少を続けている一方、金融保険(1990年の対GDP比は14.5%)の割合が拡大しています。
南アフリカランド

南アフリカの通貨は<ランド>です。
South African Rand ですから、通貨記号はSARとなりそうですが、SARはサウジアラビヤ・リアルを表していたので、ZARとなりました。
南アランドは、高金利通貨として日本の個人投資家に大変人気があります。
当初は、ランド建ての債券が人気でしたが、ここ数年は外為証拠金取引が広まるとともに、スワップ狙いの通貨として一躍脚光を浴びています。
ランド取引の注意点
現在(07年8月20日)南アフリカ・ランドの政策金利は9.5%です。e-kawaseで扱っている8つの通貨のなかでは、他を大きく引き離して一番の高金利です。スワップ狙いで長く持ちたい、という方が多いと思いますが、注意していただきたいことがあります。
高金利の通貨にありがちなことなのですが、金利の魅力から資金の流入が起こりやすくなっています。別の言い方をすると、投機資金のランド買いが膨らみやすいということです。
ですから、何かあって一旦ランド安円高になりはじめると、そういったランド買いの巻き戻しで、一機に大幅な円高になりやすいという特徴があります。
また、ドルやユーロ、ポンドといった主要通貨に比べると、(銀行間での)取引高がかなり少ない事も値動きが一方的になりやすい理由です。

例えば07年2月のいわゆるチャイナ・ショックの前後の1週間で、1ZAR=¥19.75から¥15.40
まで、4円35銭下がっています。一見たいしたことがないように見える値幅ですが、割合にして
22%、これを$1=¥120からの値動きに換算すると、なんと26円以上下がって¥93.60になったのと同じことです。
取引をするときには資金に余裕を持って、リスク・コントロールを心がけてください。






